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2010.04.25

《地中の棲処》

日曜日のオープンハウス。たまたま近所だったので、のぞいてきた。

天気はよかった。街じゅうがまったりしていた。そして近郊の丘のうえの住宅地。

末光弘和さん+末光陽子さんの設計である。末光さんとは3月にY-GSAでお目にかかった。それから教え子がお世話になっている。など、最近ご縁ができた。

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住宅地なのであるが、近場には家庭菜園をしているところもある。トタンの納屋のような建物もある。個人的にはこういうものは好きである。

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けっこう急斜面の丘である。道路は不規則であり、造成地も規則正しくはない。

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造成地は段々になる。擁壁の矩形と、部屋の矩形がシンクロする。

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篠原一男の《黒の空間》を思い出した。彼は住居を完全に地中に埋めた。すると廊下でつながれた諸室は、トポロジカルな関係があればよい。住居の輪郭や構成は消える。この《地中の棲処》は、開口部は大きいけれど、諸室の関係はそれに近いものがある。アーチ越しの階段がポエティックである。

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地中に埋めるという建築を消すコンセプトはしばしばあるが、ここではスペックがいろいろ研究されているそうである。岩盤浴の原理を応用した遠赤外線による暖房なのだそうだ。暖房とは房を暖めるのであるが、この方式は直接身体を温めるのだそうだ。すると暖身?

部屋には小壁がない。だから空が近い。縦穴住居のような半地下である。縁側があるのではない。床は地面から浮いているのではなく、つながっている。土に近い。ということで、ガラスばりだから開放的なのではない。身体と空のあいだ、身体と土のあいだに、介在するエレメントの数を減すことで、開放的となる。

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