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2009.01.02

「平戸プロジェクト2010」の考え方

2010年度「ランドスケープ・プロジェクト」(演習)と「ランドスケープ論」(講義)の内容とスケジュールです。これら講義と演習をあわせて「平戸プロジェクト2010」と仮称します。

2010年度のテーマ:「街並みの空白域をどう埋めるか?(仮)」

(1)スケジュール(■●をクリック)
2010年6月11日(金)プレゼ室。 集中講義と小プロジェクト
    08:40-「ランドスケープデザイン論」(1)景観論
    10:30-「ランドスケープデザイン論」(2)海・都市・港市
    13:00-「ランドスケープデザイン論」(3)海外の水辺空間
    14:50-「ランドスケープデザイン論」(4)平戸史
    16:30-「ランドスケーププロジェクト」(1)サーベイ・プロジェクト・オリ
2010年6月18日(金)8:30 平戸ツアー
    「ランドスケーププロジェクト」(1)サーベイ・プロジェクト
2010年6月25日(金) 土居プロジェクト
    08:40-「ランドスケープデザイン論」(5)海外の秀作
    10:00-サーベイ結果の発表
    10:30-「ランドスケーププロジェクト」(2)土居プロジェクト
2010年7月02日(金) 頴原プロジェクト
    08:40-「ランドスケープデザイン論」(6)英国
    10:30-「ランドスケープデザイン論」(7)まちを育てる
   12:00-「ランドスケーププロジェクト」(3)頴原プロジェクト
2010年7月09日(金) 松岡プロジェクト
   □ 10:00-スライドレクチュア
    11:30-「ランドスケーププロジェクト」(4)松岡プロジェクト
2010年7月16日(金)【月曜日の授業】
2010年7月23日(金)エスキス
    13:00-(2号館2Fプレゼ室)

2010年7月30日(金)ジュリイ
    13:00-(2号館2Fプレゼ室)

最終提出(ランドスケープ・デザイン論とランドスケープ・プロジェクト) 〆切:8月16日(月)17:00

注意:ランドスケープ・プロジェクト/講義のJABEE用記録簿2種類(福島先生の授業用サイトに掲載)を、最終課題提出締切日までに、福島先生の教員室メールボックスに提出してください。

(2)対象 九州大学・芸術工学部・環境設計学科・3年

(3)担当   常勤=土居、福島
                非常勤=松岡恭子先生(東京電機大学准教授)、頴原澄子先生(九州産業大学講師)

(4)文化遺産としての建築をどうとらえるか?

現代の歴史的建造物、文化遺産の概念をつくったのはおもにフランスである。

古建築の保存(001)革命から王政復古まで----革命による建築破壊への反省。シャトーブリアンロマン主義の基礎を築いた。いわゆる文学的・ロマン主義的保存運動。

古建築の保存(002)七月王政----ヴィクトール・ユゴーの古建築擁護、古建築保存のための政府委員会、「目録」。

古建築の保存(003)修復家と博物館について----ヴィオレ=ル=デュクらの修復概念、様式概念が生まれた。「歴史的記念物建築家」の制度ができた。

*ヴィオレ=ル=デュクの重要性。伝統的建築を破壊して、近代建築が登場したという理解は一面的。古建築修復のためのスタディのなかから、普遍的建築の概念が形成され、近代建築の理論を提供した。保存運動が、近代建築を生んだともいえる。

古建築の保存(004)指定と登録について----保存の対象は、しだいに広がっていった。

「歴史的建造物」と「遺産」---「遺産」とは、建築、メディア、アーカイヴ、文献、埋蔵文化財などの上位概念、メタ概念である。「遺産法典」とは、従来のいくつかの法律を体系だてたもの。

建築をどう評価するか?

これまでは建築の、歴史的価値、文化的価値、芸術的価値を評価してきた。

これからは建築の建築的価値を評価できるようになるかもしれない。イタリア、フランスではずっとそう。英米では新傾向。

(6)プロジェクトへの展開

ランドスケープの歴史的変遷をふまえたうえで、平戸の文化財ストックをおさえたうえで、都市の道路、敷地、建築からなる都市空間組織を再構想し、再編成する。しかしこの場合:

「施設」とは、具体的な建物のみを意味しない。それは文化を気づかせるあらゆる装置であり、それが都市や自然の空間のなかに配置される。だから建物、公園、都市空間、メディアも文化施設である。さらには町並みそのもの、景観そのものが、文化であるとどうじに、啓蒙する装置である今日、オブジェクト=メディア、という等号がなりたつ。

学生にはしかじかの課題、プロジェクトが与えられるのではない。各教員はそれぞれプロジェクトを提案するが、それはヒント、枠組みにすぎない。学生は、そうした導きの糸を参考にしてよいが、まず、いかなるプロジェクトが平戸に有効であり、文化的価値を高めるか、を提案しなければならない

(7)サイト  平戸。その周囲の教会建築と集落。

(8)細部
・課題=平戸を景観、都市史、建築史、文化財、まちづくりなどの観点から多角的に分析し、どのような建築的介入が景観や都市に有効かを考えさせ、設計させる。
・イメージ=平戸の町並みは歯抜け状態が進行している。過疎化、経済の沈滞を背景に、通りに面して並んでいた建築が、ひとつひとつ取り壊され、空地や駐車場になっている。あるいは建設されるにしても、数階建てのRC造であったり、極端に引き込んだり、既存の町並みのコンテクストからまったく逸脱したものとなっている。
・課題文言「平戸の都市と景観をスタディするなかから、空白域にどのように介入すべきかを提案し、それを建築として設計しなさい。ただし単純な活性化や文化財活用ではなく、都市の組織、空間を再編成するようなことを考える」

(9)学生に提供できる観点、授業テーマなど
・西洋の景観概念「象徴としての景観」「理想としての景観」など
・教会堂を中心的要素とする西洋都市の景観(実際の都市、絵画に描かれた景観)
・教会堂と都市の空間的関係(ヨーロッパの諸例から、多様な関係が可能)
・教会建築の基礎知識
・日本の木造教会堂の構法的理解
・伝統的都市建築の構法的理解
・「長崎県の教会」世界遺産暫定リストのことなど
・文化的景観の概念
・都市史、町並み
・「海からの日本史」の観点から平戸が注目されてきたこと
・海からの景観
・今の都市平戸が抱える問題点。自治体の文化政策など。
・場所の発見。介入すべき場所を、学生に見つけさせる。教員は場所を指定しない。
・介入方法の発見。機能、プログラム、減築か新築か、など。学生が選んだほうがよい。

(10)提出物リストと注意

●提出の注意:

すべてPDFファイルとし、メール添付で提出してください。紙での提出は受け付けません。PDF化は情報基盤センターでできます。なお、「チェックリスト」にあるひな形をカット・アンド・ペーストし、カスタマイズすると便利で正確です。

PDFファイル

「メール件名」=「添付PDFファイル名」=「添付PDF内記載(レポートタイトルに追加して書く)」とし、下記の様式を厳守してください。
             学籍番号 氏名-講義年月日(6桁)講義名01(テーマ)
講義レポート    1DS12345G塩原芸子-090606L論1(古典/ロマン)
プロジェクト課題  1DS12345G塩原芸子-090606P2(土居プロジェクト)

・英数字・ハイフォンは半角。そのほかは全角。スペースは使わない。

提出先(←クリック):土居、福島、(+非常勤講師)に同時に同一物を提出。非常勤講師による演習・講義の宿題は、非常勤の先生にも送ってもらうようにします。メーラーは、それぞれの授業紹介のブログのものを使ってください。

注意:

・添付ファイルは、10Mを超えると、九大のシステムが受け付けません。この課題では、講義レポートは0.5M以下、プロジェクト課題は5M以下のもののみ受け付けます。そのため、Microsoft Picture Managerなどで、写真などを適宜、圧縮することをおぼえてください。

・〆切:次週の講義日まで。

・PDFファイル名、メール件名などが指示どおりでない場合、添付ファイルサイズが上記制限を超えている場合、提出したとはみなしません。

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