ヘルツォークがパリにピラミッドを計画
ウェブ版モニトゥールより。ヘルツォークがパリにピラミッド・タワーを計画している。ヴェルサイユ門近くにあるパリ展覧会場(建材展などをよくやっている)が敷地。建築家自身の言葉で説明しているので、抄訳してみよう。
・まずこれはメトロポリス的スケールのもの。ヴェルサイユ門にあるが、パリの全都市域から見えるものとなる。また地域の交通・物流を再組織し、新しい都市空間を感じさせるものとなる。
・トライアングルはパリ・メトロポール(最近はやりの言い方で、メトロポリタン・パリスとでもいいましょうか)は都市の軸と記念碑のシステムにおいても顕著なものとなる。
・この計画は、エルンスト・ルナン大通りの都市空間を解放するものだ。これによってヴィクトール大通りと第一ホールに公共広場を整備し、物流の流れを再組織できる。
・トライアングルは都市の一断片を、回転させて垂直にし、それを置いたものだ。サーキュレーションは水平と垂直のネットワークであり、容量も速度もさまざまである。
・構造的技術的な質のほかに、とがった水晶のような形態によって、オスマン的軸線のシステムと景観のなかにきちんと位置づけられる。
・垂直都市というこの街は、環境と密接な関係にあり、毎日の利用者だけでなく、さまざまなゲストにも開かれる。都市空間とのアナロジーを繰り返せば、公衆は階に登ってそこのいくつかの公開空間にアクセスできる。
・・・・というわけで、高さ制限ゆえに水平的ともいえるパリの街区を、垂直に立ててみた、というコンセプトです。斬新とおもっていると、よくよく考えたら凡庸、ってことになりはしませんか。文脈を読めば読むほど、建築家は場所によって去勢されてゆく。パリの魔力のなせるわざといいましょうか。
フランス建築を知っている人なら、ああ200年ちょっと前にブレもピラミッドのプロジェクトをやってたな、なんて思うでしょうね。
それはそうとWEB版ルモンドによれば歌手ジャック・ブレルの歌手活動関係の遺品が、サザビー・フランスで競売にかけられ、数十万ユーロの値がついたそうな。ご遺族も満足という。それとは関係なさそうだけれど、12年間使った手作りオーディオラックを、今朝、粗大ゴミにだしました。アンプ、ビデオ、LP、CD、DVDのプレーヤなどてんこ盛りにする時代は終わったのですねえ。というわけでそのジャック・ブレルも、レオ・フェレも、セルジ・ギンスブールも、ついでにエミリー・シモンもYouTubeで聞いています。ああ極楽。
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