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2008.05.30

文化財に広告!キャンパス・大プロジェクト!ヌーヴェルに批判!

今日も今日とて・・・。仕事の息抜きに30分、散歩気分のお手軽ブログ。

>>>>>ブーローニュ・ビランクール(パリ郊外)のアルフレッド・ランバール邸は、施主が画家、建物は1920年竣工のアール=デコの秀作、ということで歴史的モニュメントに指定されている。その補修工事のための仮囲いに、そろそろロラン・ギャロス(仏オープン)ということでラコステの巨大広告。フランスも変わったね。

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WEB報道(Le Moniteur 2008/05/29)によれば、上記の事実関係の他に、関係法規が変わったのである。1979年の法律は、指定されたモニュメントでの広告をいっさい禁止していた。去年までその規定が生きていた。しかし2007年10月1日から施行された新しいデクレ(行政命令)は、いわゆる「遺産法典」にも登録されたものだが、指定、登録されたモニュメントの修復工事の仮囲いに、全面積の50%以内なら、広告をだしてもよいことにした。

広告料はとうぜん不動産所有者に支払われる。このお金は、工事代に使われる。すると公的補助が少なくてすむ。広告はMétropole Média & Régiesというところがデザインしたそうである。この社は、これまでも広告が許されていた、郊外、高速道路脇、などに工事用防水シートなどに広告をデザインしてきた。

・・・ここで考察だが、モニュメントを維持するために、所有者の個人資金からの負担を軽減させるためならよいことだが、公的資金だけの節約なら、政策的には後退ではないだろうか。この報道では、具体的な%で負担率を説明していないから、いまのところよく判断できない。しかしともあれ、時代はかわりつつある。しかし文化財というものが、そもそも個人資産への公的介入であったことを考えると、第三者民間資金あるいは商業資本の導入は、本質的におかしいとはいえない。あとは広告景観を市民がどう受け取るかですけれど。

>>>>>フランスの6都市で、キャンパス・プロジェクトLe Moniteur 2008/05/29)。教育大臣ヴァレリ・ペクレスは6都市19大学の施設更新のための予算措置を公表した。ボルドー、グルノーブル、リヨン、ストラスブールなどである。大臣の下に選定委員会(メンバーはすべて「独立の」だから、外部委員会ということ)がおかれ、46のプロジェクトから10案選ばれた。6案が公表され、4案は後日。これはサルコジの「キャンパス」プロジェクトの一環である。しかもこれが、国がもっていたEDF(フランス電気会社)の株を、2007年12月に大量に売却し、その資金の一部(37億ユーロ)も活用したらしい。巨額。プロジェクトの予算総額50億ユーロ。

・・・・50億ユーロ。というから8000億円ですか。計算は正しいかな。フランスは教育予算削減でいろいろ大変といわれながら、でもさすが。年次予算でやらないで、特段の意志によりやるのは、やはり功績を、ということでしょうか。でも建築家たちにとっては朗報です。日本人建築家も呼ばれるかもしれない。TD大のM先生とか、S工大のA先生とか、仕事がいくといいですね。

>>>>>ジャン・ヌーヴェルのラ・トゥール・シニャル案に、ピュトー市の市長が反対している(Le Moniteur 2008/05/29)。「天守閣」「中世への回帰」と罵詈雑言。建設用地はピュトー市内らしく、市長ジョエル・セカルディ=レノは見直しを要求する権利がある、といきまいている。彼は、UMP(右派)の国会議員にして市長、ジュリィのメンバー、ソシエテ・ジェネラルの案を推薦していた。ヌーヴェルの多機能混在というコンセプトを疑問視し、ほんとうの社会的混在(ソーシャルミクスト、ミキシテ・ソシアル)はない、という指摘。事実90戸の住居は床面積が平均200㎡で、とても社会的性格の住居、などといえるものではない。

・・・・・まあラ・デファンスの超高層にいれる住居はこんなもんでしょう。そこに公的補助をうけた住宅なんてだれも想定はしていないでしょう。むしろリッチな外国人に優雅な生活をしてもらって、どんどん外貨を落としてもらうのが国策というものです。あまり強行だと、背景を勘ぐられますね。

さてちゃんと仕事もやってますよ。

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