« TEAM 10展 | トップページ | ボルドー歴史地区のストラテジーだが、今日的というよりまさに歴史的につみあげてきた制度や仕組みがみてとれる »

2008.05.04

ボルドーの都市整備プロジェクトについてだらだら書く

うう。苦しい。17世紀のフランス語。

文法は現代と同じなのに、文体が。そもそも1センテンスが20数行にわたり、関係詞、接続詞でつなぎ、さらにはセミコロンはカンマなのかピリオドなのか、曖昧で、フランス語として読めば簡単明瞭なのに、いざ翻訳すると、一行もすすまない。構文がグチャグチャ、に見える。拷問です。

思うのだけれど、文学理論や文学史のことなどさっぱりわかっていないが、結構、言文一致というか、話し言葉をそのまま文章にしたような感じ。17世紀ならもっと推敲してたんじゃあないの。とグチもいいたくなる。

そこで現代文を読もう。ボルドー市のサイトに紹介された、都市計画とプロジェクトなんかに目をとおす。ぼくは勤勉でブログを書いているのではありません。ほとんど本職からの逃避です。しかしロングテール理論によってちりも積もれば・・・なのであろうと思います。

ボルドー市では、協議整備区域(ZAC、Zone d'Aménagement Concerté)が図のように定められている。ボルドーの顔はこれで変化する。都市を大規模に刷新し、都心部に人口を呼び集める。これらプロジェクトを牽引するのはCUB。これは「ボルドー都市共同体」のこと。ボルドーとその周辺市町村の自治体連合であり、都市整備など政策を共有して広域都市計画を実施する。これらZACは公共団体が行うが、民間資本の導入される。企業も参画する。フランスではずっと以前から官民協同体制が整っている。

新しい街区の整備が目的である。道路、住居、公共空間、近隣施設、店舗、オフィスなどが整備される。

Zac_v13 Zac_bonnac_2

とても全部のプロジェクトを紹介してられない。最近滞在して泊まったホテルの近くだけ除いてみよう。「ZACボナック街区」プロジェクトである(上右の航空写真)。まずかなりリッチなマンションが多数建設される。それから商業施設をつくる。「メリアデク」ショッピングセンターと、歴史的市街地を結ぶ。地所はUnibailグループの所有、開発はEspace Expansion、後者はメリアデク・ショッピングセンターの管理者でもある。大規模店舗の勝利か?パリのプランタンのような老舗デパートはここでは影が薄い。

いちおうボルドーでは大規模店舗と小規模のそれはうまく共存しているようである。ちかくはシネコンもあって、いちおう都心から環状道路まで賑わいを連続させられるであろうことは、よく理解できる。

それから右岸はプロジェクトがすくなく、「ZACラ・バスティード」のみ。ここは造船工場などの産業地区であって、住民も労働者が多かった。産業移転により、ここを多機能な街として、あらたな拠点とすることがなされている。シネコンがほぼできあがり、さらに計画されているものとしては、住宅はもちろん、大学、国立アキテーヌ州センター、多機能地域センター、植物園とその温室、商業施設、Sud-Ouestなる地域では著名な新聞社の本社、などが建設される。都市計画のチーフのひとりがドミニク・ペローであることも忘れてはならない。

Dscn0286 Dscn0311 Dscn0317

上の写真は昨年のもの。左は既存建物にあわせてデザインされた銀行。右建物の地上会アーケードのレベルが、左の建物の、歩道に面した石壁となって連続しているでしょ?それから2階3階も。まあこんなデザインは序の口です。しかし対岸から眺めたときは効果的でしょうね。

中の写真はカンチレバーで川に張り出したレストランと対岸の旧王像広場、右はトラム。まだまだ殺風景でしたが、今ではもっとよくなっているでしょうね。実情はよく知りませんが、雇用の問題もうまくいっているのでしょうね。ここにいた労働者たちを、都市整備で吸収し、都市が整備されたのちはなんらかの職につけてあげられるような。

ちなみにこの地区を望む丘の上にジャン・ヌーヴェルが建てたサン・ジャム・ホテルがある。評判はいいので期待したら、がっかりでした。つまり現代建築的センスはなくとも、フランスの地方には、ほんとうに気持ちのいい、人を幸せにする、外の世界を忘れさせるようなちいさなホテル、レストラン、がいっぱいある。それに比べればここはちょっと都会的センスをもちこんだだけである。これを誉めるひとは、フランスのほんとうの奥深さを知りませんな。ちなみにオーナーが何度も代わって経営は難しいらしい。あたりまえ。車をすこしころがせば、いいところはゴロゴロしている。

Dscn1741 Dscn1766 Dscn1776

行ってわかったが、近くには教会堂を中心とする小集落もある。ゴミゴミしたボルドー市内よりも、ここに戸建でも建てたほうがよっぽど快適だ。天国といってもいいでしょうね。だからコールハースの「ボルドーの住宅」も、そういう意味で納得がいく。ペリユルバニザシオンである。もともと丘の上はお金持ち、下はそこそこ、といった棲み分けははっきいりしている。地区都市計画では、そのことを配慮した立案がなされている。

ともあれそういたかたちで人口流出しないように、歴史的街区、中心地区の整備をがんばらねばなりません。

というわけで、つかの間の逃避はここまでか。う~ん。また翻訳にもどらねば。いやだよう。でも仕事さ。

http://www.bordeaux.fr/ebx/portals/ebx.portal?_nfpb=true&_pageLabel=pgSomRub11&classofcontent=sommaire&id=3570

|

« TEAM 10展 | トップページ | ボルドー歴史地区のストラテジーだが、今日的というよりまさに歴史的につみあげてきた制度や仕組みがみてとれる »

Bordeaux」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/424713/20743713

この記事へのトラックバック一覧です: ボルドーの都市整備プロジェクトについてだらだら書く:

« TEAM 10展 | トップページ | ボルドー歴史地区のストラテジーだが、今日的というよりまさに歴史的につみあげてきた制度や仕組みがみてとれる »