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2008.05.23

ロワール川の城館、あるいはシュノンソー城とボフィール

写真は左からシュノンソー城、ボフィール、ル・コルビュジエであるが、似ている。知っている人は知っている話しだが、ル・モンドの記事を読んで思い出したので、大昔写真虫干し作戦として展開させてもらいます。

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ウェブ版ル・モンド(2008年5月21日17時02分アップ)から。広域観光地ネットワークづくり、といったお話し。地方分権時代を反映して、国でも県でもなく、地域圏が主体であるといったことが特徴ですね。中国、ロシアからの観光客をあてこんでいるのも、時代というものですね。そんなにすごい話題でもないですが、あくまで写真虫干しです。

まず抄訳です。

文化の経済的活性化のため、遺産界の新しい運営モデルとして、ロワール渓谷の18のシャトー(城)は、1月30日から共通の憲章を発動させている。オフィスをネットワークで結び、接客向上、プログラム活性化に役立てるためである。

最初の措置を講じたのは、エルヴェ・ボノHervé Bonneauさん。サントル地域圏のプレジデント(社会党だが)、「ロワール渓谷ミッション(使節団)」のそれでもある。このミッションはサントル、ペイ・ド・ラ・ロワールというふたつの地域圏、国、不動産所有者(市、県議会、公共団体、民間など)と連合する。ロワール渓谷は、2000年にユネスコ世界遺産に登録された、フランス遺産の宝石群である。シャンボール国有地、アンボワーズ城、アンジェ城、シュノンソ城、フォノヴロ修道院・・・・。

18のシャトーはしっかり活動している。全体としてこの2年間で来訪者は10%アップ、全体で1年500万人。しかし偏っている。シャンボール城は70万人、ランジェ城やシノン城には10万人しかいかない。

ひとりの観光客は平均3.3カ所をまわる。「ロワール渓谷ミッション」はひとりあたりの訪問先を増やすことを考えている。インターサイト・チケット(共通キップ)が検討されている。

シャトー間の協同にとって必要なのは、スタッフの育成、ハンディキャップの受け入れ向上、多様なアトラクション、デジタル化・インタラクティヴ性の向上、協同インターネットサイトなど。中国やロシアへの営業活動。

・・・感想。

まずシュノンソー城の写真。

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この城は、フランソワ1世の財務秘書長であったトマ・ボイエが建てさせたもの。しかしボイエが亡くなると、公金調査がなされて、公金横領が発覚した。子孫は重い課徴金が科せられた。その結果、所領は王室に召し上げられる。こういう話しは多い。中世にはテンプル騎士団や、17世紀にはフーケも、汚職により財産を取り上げられている。フランス王室のテクニックのようなものだったのではないだろうか。

それはともかくこのような経緯で王室のものとなった。アンリ2世は愛するディアヌ・ド・ポワティエにプレゼントする。以降、所有者はころころ替わっていったが、カトリーヌ・ド・メディシス、ガブリエル・デストレなど女性の関わりが多く、「淑女のシャトー」とも呼ばれている。革命あるか以前にこの地所は、私有地となり、地主はなんども交代した。フランス革命のより共和国は、ChenonceauxのxをとってChenonceauとし、それが今日の名称となった。

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川の上に、橋状に建設されたお城である。前身建物であった水車の基礎を利用したということになっている。それはともかく、橋上に建築を建てることは16世紀では一般的であったし、そんなに驚くことではない。ル・コルビュジエのユニテ、ボフィールのパリ郊外集合住宅も、こんな感じである。上の写真は、ボフィールがサン=カンタン=アン=イヴリンヌに建設した集合住宅で、池のなかに張り出している。

まあここの住人が王に寵愛されたセレブ女性のような気分を味わえるかどうか、知りませんが。ともあれボフィールは、歴史的建築のあざといリバイバルで、仕事をたくさんとっていた。1980年代のことであった。終わり。

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