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2008.04.12

ベルリンの「ゲルマニア展」

ベルリンでゲルマニア展が開催されている。WEB版ルモンドによる。

ゲルマニアとはヒトラーが計画した首都ベルリン改造計画であった。アルバート・シュペアに計画させた。想定された工期1938-1950年。連合軍の空爆(1943-44年)があったので実現されなかった。建築関係では有名なプロジェクトである。

この展覧会、正式名称は《ゲルマニア神話》はベルリン地下協会が主催しているという。12月31日まで。

南北軸、東西軸からなるモニュメンタルな都市プラン。各省庁が配置される。中央には《人民大ホール》。これは巨大なドーム建築で、高さは280メートル。新古典主義的な造形において、ヒトラーはローマとアテネを念頭においていた。建材も石灰石、花崗岩という、古代復興の意志にもとづいていた。

ドイツ財務大臣Peer Steinbrückは「建築的になにかが成し遂げられるという類のものではなかったろう。独裁政体の表現でしかない」とコメント。財務省は、ゲーリングがもといた省の建物を使っている。これはゲルマニア計画の数少ない遺構である。このプロジェクトのため、多数のユダヤ人が土地を収用された。用地から追い出された住民たちに住まいを提供するためである。また強制収容所にいた多くのユダヤ人が労働者として動員される予定であった。

ベルリン地下協会のひとりは、「シュペアを「良いナチ」とするむきもあるが、この点ではそうではない」と指摘する。ニュルンベルグ裁判において死刑を宣告されるのを避けるために、シュペアは回想録を出版し、「ドイツの集合的記憶によって部分的に名誉回復された」。

ヒトラーとシュペアは、ベルリンのみならず、ニュルンベルグ、ハンブルグ、ウィーン、リンツに同様な計画を実施しようとしていた。

・・・・20世紀は大計画の世紀であった。しかもアナクロニックに。

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