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2008.04.13

世界遺産都市ボルドー(つづき)

ベルリンの次はボルドーです。

手持ちぶたさなので、ボルドー市のサイトから世界遺産関係のページを抄訳してみます。

まず2007年6月28日に、とくに素晴らしい都市全体として世界遺産に登録されたということは、ブログで報告しました。その区域は1810ヘクタールにも及んでいます。ユネスコ世界遺産委員会がこのようなことを認めたのは初めてのことです。「顕著な普遍的な価値」(仏語からの直訳なので、日本語の行政用語とは違います)が認められた背景には、2003年いらい、市が地元パートナー、国、内外の諸機関と協同して努力を重ねてきたたまものです。

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世界遺産に申請するために、地元パートナー、国、学者、歴史家、建築家、都市計画家の尽力がありました。

2003年より、市は専任の代議士をたてて検討に着手しました。すぐ明らかなことは、歴史、建築、都市計画の事実からしてボルドーは「顕著な普遍的な価値」として申請できるということです。ガロンヌ川から環状大通りまでの区域を申請すべきということもすぐ判明しました。

専門委員会(複数)はまず書類を作成し、2005年に文化省に提出しました。文化大臣はほかの申請書類も検討したのち、書類をパリの世界遺産センターに送りました、2006年1月のことです。

こうして審理がはじまった。世界遺産センターはこの書類に欠落がないことを確認し、2006年3月、イコモス事務局にゆだねる。イコモスが評価するために、それぞれの分野で傑出した建築家、都市計画家、歴史家の鑑定人からなる2つのグループを招集した。第一グループは、「顕著な普遍的な価値」について疑問を呈し、第二のグループは、この区域の管理と保存を市がどのような手段で施行してゆくかをスタディした。

2006年12月、イコモスから派遣された鑑定家は、ボルドーを訪れ実地で検証し評価し、書類をその場所で検討した。いわゆるバッファゾーン(フランス語では「ゾーン・タンポン」)についてもコメントがあった。市はただちに修正をし、それはPLU(地区都市計画)に反映された。

審理がここまでくると、市の役目はもうない。鑑定家のレポートと国が準備した提案書類はイコモスに提出され、フランス世界遺産委員会の何回かの会合でもまれる。2007年初等である。この委員会は26名からなる。世界のあらゆる地域を代表している。専門性もきわめて広い。最終的に委員会は評価書類をまとめる。これが、世界遺産委員会の年集会で検討の対象となる。

最終段階というのが、ボルドーの申請を、フランスが、世界遺産委員会にプレゼするというかたちである。その総会は毎年6月に、違う場所で、開催される。ボルドーが認定されたのはニュージーランドのキリストチャーチにおいてであった。

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1810ヘクタールもの広さの区域が認められたのは、1976年いらい最初である。ボルドー行政域は4455ヘクタールだから、その広さがわかるであろう。その周囲のバッファゾーンは3725ヘクタール。これらふたつの区域は「地域都市計画PLU」のなかにしっかり位置づけられている。

ユネスコ世界遺産に登録されても、都市計画法規で科せられた以外の義務は負わないし、関連する財産の保存や価値付けへの財政出動はまったく期待されない。しかしボルドーはボルドーのアイデンティティを構成するすべての要素を、保護し、次の世代に受け継いでゆくためのユネスコの要請に応えねばならない。

登録された区域は・・・・・(しかじか)・・・・・であるが、これは固有のアイデンティティをもつ異なる街区からなるモザイクであり、都市の都市的連続性を保証している。

それをとりまくゾーン・タンポン(バッファゾーン)は、左岸は旧環状鉄道の線におおむね沿っている。右岸にも及んでいる。いわゆるバスティード地区を含む。(訳注:バスティード地区は、もともと造船を中心とする産業地区であり、労働者も多く、したがって産業転換、環境改善が望まれる地区であったが、近年、都市計画により駅舎は改装され、複合文化施設、金融機関、公園施設が整備され、住宅も建設された。なによりトラムによって古くからブルジョワが住む左岸と結ばれた。ヨーロッパの都市には珍しく、両岸の一体性がまったくなかったのだ。1990年代、ボフィールが呼ばれて彼独特のばかばかしい新古典主義が提案されたが、もちろん実現しなかった。)

市は、世界遺産に対応するための特製の制度的枠組みを立ち上げた。

2007年、市議会は「世界遺産委員会」を設立することを採決した。この委員会は「世界遺産管理プラン」を策定し、実施する。委員会もメンバーは市長助役、文化省の代表者、ボルドー都市共同体の代表者、歴史家建築家など専門家、商業会議所などの代表者、などである。またユネスコの絶えざるチェックに対応する。

・・・がんばってください。

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