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2007.10.15

土居研の屋上庭園バーベキュー

  これはBBQのノスタルジーでもあり広告でもある。ぼくのマンション屋上庭園で8年ぶりにBBQをやるのである。

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 わがマンションにはなぜか屋上庭園がある。なぜか、と書いたがもちろん理由は知っている。不動産業者の付加価値戦略である。ただの屋上庭園ではない。BBQセットが備えつけられ、常設のテーブルとイスもある。しかしすこぶる成功というわけでもない。こういうことは余裕と遊び心であるものだ。さらに、である。各戸にPCが備え付けられていて、自治会としての情報交換もマンション内でできるようになっていた。しかしこの機能はまったくつかわれなかった。出席率2割ほどの自治会では必要ないのであった。

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 丘の上にある8階建ての屋上なので眺めはよい。すこし遠いが大濠公園の花火大会も見える。マンションが完成した最初の夏は、マンション中の住人が屋上にのぼって花火を見たものだ。この熱狂はさすがに沈静化したとはいえ、年中行事でありつづけているようだ。近くには動物園と植物園、鴻巣山、平尾の浄水場がみえたりする。すぐ近所には某有名建築家のオフィスもある。さらに目の前にあった調整池が公園として整備されたので近隣環境はとてもよくなった。

 ぼくも歳をとりましたので、年に2~3回は、ここで黄昏れたりします。晴れた日、缶ビールを飲みながら、街とそのむこうの山を眺めるのです。都市を鳥瞰するという行為はぼくの人生を決めたのだなあと最近思うようになりましたが、このことはもっと年寄りになってからまとめようかな。またPCを凝視しつづけた目を休めるのにとてもいい。市内に空港があるので、上空の飛行機も見ていて楽しいもののひとつです。

 黄昏れるといっても、回顧するのではなく、違う場所に思いをはせるのです。目の前の街をしっかり見ていることにかわりはない。しかし空想はなぜかパリ、横浜、シカゴ、イエルサレム、イスファハン、サンチーのことだったりします。数日しかすごさなかったのに、一生の町となる場所もあります。共通しているのはなにか偉大さを感じさせる都市ということになります。

 ぼくの建築的世界観のなかで、やはり地球の中心は中近東なのです。そこにこそ、永遠の力をもった建築が存在しつづけています。いわゆる西洋建築はそれを継承しようとして、そこそこ成功しました。ぼくはそのそこそこの成功について研究しています。ただそれはいわゆる職業としての学問といったところです。しかし本音のところでいえば、ローマ帝国でとはいわないまでも、ビザンチン帝国、ファーティマ朝、ササン朝、ムガール朝ぐらいで建築は終わっていたのではないか。オスマントルコですら、偉大ではあるが、ビザンチンぬきに考えられるものではありません。困ることといえば、このことに気づいてしまうと、日本に適応できない体になってしまうことです。現在というものががばかばかしく思えてしまうメンタリティで生きてゆくのはつらいことです・・・・。などと考えるのは屋上庭園の力である。それはセルリオの舞台装置で、田園的風景をバックに風刺劇の狂躁がくりひろげられるようなものです。

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 写真はすべて1999年8月8日開催の土居研納涼屋上庭園バーベキュー・パーティーである。思い返せば、縁起のよい会であった。写っている留学生2人、社会人学生2人はみんなドクターの学位を土居研で取得して、いまはそれぞれの場所で活躍中である。そういえば最近、土居研からはD獲得学生は出ないな。考えられる理由は・・・・BBQパーティをやっていないからだ!もう8年も開いていない。そのせいだ。今年ぐらいはやらねば。そういえばパリ・ラ・ヴィレット建築大学から2人、ボルドー景観建築学院から2人、ロスの建築大学から2人、交換留学生がくる。彼らにとって、ぼくのような平均的日本人のつつましやかな生活を見ることも社会勉強になるであろう。

 というわけで10月下旬に土居件BBQパーティを、8年ぶりに、屋上庭園で開きます。とりあえずは土居研ですが、OB、ぼくを知っている人、のご来席も歓迎いたします。詳しい日時と場所はメールでお答えします。

  

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コメント

土居先生おひさしぶりです。
1999年バーベキュー大会に参加したサカグチです!

8年ぶりのバーベキュー大会、ぜひ参加したいです。
次なるD論取得予定の女史とともに、うかがいます。
仕事終わってからの参加でも可能ですか?
楽しみにしていますっ!

投稿: mai | 2007.10.21 22:30

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