« 【書評】小倉孝誠『近代フランスの誘惑』慶応大学出版会2006/「東方旅行」カテゴリーとも関連があるので・・・ | トップページ | 【書評】江副浩正『不動産は値下がりする!』中公新書ラクレ2007、朽木ゆり子『フェルメール全点踏破の旅』集英社新書ヴィジュアル版2006 »

2007.08.18

東方旅行(014)ラバト

Dscn5792014)1987年12月13日(日)Rabat【移動】フェス→ラバト:鉄道だったような・・・【下調べ】ラバトからマラケシュは8:45発、所要1時間、76,50DH。【市内にて】強引なガイドもいなく快適。カスバ/メディナ/(フランス時代の)新市街地がはっきり分かれている。メディナの道もまっすぐ。ヨーロッパの道のようにキュービックな石で舗装されている。フランス人が関わった新市街地はそのメディナの自然な延長としてよくインテグレートされているDscn5796 印象である。/La Kasba des Oudaia:ウダイア族はアラブの1部族の末裔だが、スルタンにしばしば反抗したので追放された。その一部がラバトのカスバに住み着いた。・・・はいいのだが、住民全員が自称ガイドのように襲ってくる。とても耐えられない・・・

Dscn6277_2

【建築見学】Tour Hassanはとてもよい。この遺跡の経緯はあまりわかっていないらしい。Almohade朝Yacoub El Mansourが1196年に起工したモスクであったことは確かなようだ。世界最大のモスクとなるはずであった。彼はラバトを首都にしようとしたが1199年に亡くなった。工事も中断された。後継者たちはこの建物を荒れるがままに、あるいは建材を奪われるままにまかせた。さらに1755年の地震で大きなダメージをうけた。塔の高さは現在40メートルだが、計画では80メートル以上であったらしい。円柱は312本を数える。敷地の一角は現 在ムハンマド5世(独立直後に即位した国王)の霊廟となっている。現在アッサン2世の遺骸が安置されている。しかしこの円柱群は、なによりも場をつくっている。塔の求心力よりも、柱が形成する水平な広がりが支配的である。パリのパレ=ロワイヤルにあるダニエル・ビュレンのコラムを思い出す。大西洋、波高し。

Dscn6276_2

 Dscn5795 そのほかの建築、ガイドになく現地で発見したもの。モロッコ銀行。地上階はアーケードで、中央のアーチが印象的。両側のルスティカ積みの壁体が折衷的。ファサードはどうみてもパターン化したフランス新古典主義の枠組みのなかに、馬蹄形アーチだの細密な幾何学パターンなどを配置した、典型的なコロニアル建築である。古典主義的なコーニスが全体を支配している。

Dscn5799 それから町中の教会建築。双塔型のファサードで、パリのノートル=ダム大聖堂と同じ。強いていえばラバト都市門のペアの塔のようにも見えるが、このあたりは調べないとわからない。入り口ポーチは転用材の可能性がある。ドームは矩形平面。いずれも歴史的様式の建築を下敷きにして、それをRC造で近代化したものであることは明らかである。これは新市街地にあったと記憶している。

【宿泊】Hotel Saada:シングル、30DH。メハメド5よりメディナにはいってすぐ。

モロッコについて勉強(注:当時持参したフランス語の文献より。信憑性は疑問)【部族】モロッコにはさまざまな人が住んでいる。(1)ベルベル人:人口の2/3をしめる(注:当時持参していたフランス語版ガイドによる。実際は1/3らしい)。生活水準は高いとは言えない。(2)アラブ人:ラバト、カサブランカに多い。(3)les Fassis(フェスの):モロッコを支配している。(4)Les Rifains:(タンジェからMekuesあたりに多い)。(5)les Sousis.。

【モロッコ小史】仏語版ガイドによるモロッコ小史:(1)まずベルベル人がいた。彼らの起源はよく知られていない。(2)海岸地帯にフェニキア人がやってきた。(3)起源前5世紀、フェニキア人を追い出してカルタゴ人たちがやってくる。(4)ベルベル人によるモレタニMauretanie王国。(5)ローマ人の支配。紀元前2世紀から紀元4世紀。(6)そののちVandale人の来襲。(7)さらにビザンチンの支配。(8)705年頃、アラブ人による征服。ベルベル人はしばしば反乱を起こす。彼らの首都はマラケシュ。(9)アラブ起源のイドリース教徒の帝国。その後ファーティマ朝、ムラービト朝、ムワッヒド朝、マリーン朝、サアドが興亡。ベルベル人は反抗を試みるがおおむね安定。この安定はフランス人がアルジェを占領するまでつづく。(10)1844:フランスとの条約締結。アルジェリアとの分離。(11)フランスの植民地。(12)1956年独立。

|

« 【書評】小倉孝誠『近代フランスの誘惑』慶応大学出版会2006/「東方旅行」カテゴリーとも関連があるので・・・ | トップページ | 【書評】江副浩正『不動産は値下がりする!』中公新書ラクレ2007、朽木ゆり子『フェルメール全点踏破の旅』集英社新書ヴィジュアル版2006 »

東方旅行(1)スペイン・マグレブ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/424713/7580484

この記事へのトラックバック一覧です: 東方旅行(014)ラバト:

» 首都ラバト [日の没する地モロッコ王国]
モロッコやラバトのことをまとめてみました。 [続きを読む]

受信: 2007.10.04 12:10

« 【書評】小倉孝誠『近代フランスの誘惑』慶応大学出版会2006/「東方旅行」カテゴリーとも関連があるので・・・ | トップページ | 【書評】江副浩正『不動産は値下がりする!』中公新書ラクレ2007、朽木ゆり子『フェルメール全点踏破の旅』集英社新書ヴィジュアル版2006 »