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2007.06.29

Champs Libres, Rennes レンヌの多機能文化施設(建築家はポルツァンパルク)

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 ポルツァンパルク設計の「自由の野」と名付けられた、図書館、書店、博物館、科学館など多機能文化施設である。もともとこの地域は練兵場(Champs de Marsシャン・ド・マルス)であったが、その敷地が「シャン・リーブル」と名付けられたのであった。現在、レンヌ市では駅前の再開発が進行中であり、この建物もその目玉のひとつ。ほかには青少年センター的なものとか、とにかく若者向けの事業である。なんでもレンヌは「フランスで最も若い都市」とフランス人が指摘しているように、人口20万人のうちの6万人が学生である。レンヌはとくに産業はなく、16世紀以来、地域あるいは州の首都としての政治的重要性によって生き延びてきた。だから若者を集めることはこの都市の生命線のひとつである。だからこのような施設なのである。

 すぐ裏には、赤い石でできた邸宅がである。ブルターニュの地方性とは「花崗岩」と赤い「砂岩」である。この住宅は典型的なブルターニュの19世紀といえる。ポルツァンパルクは、このような赤い砂岩を利用することで、地域の景観をなじませ、地域の伝統を継承してみせたのである。地域主義とはある特定の時代にあるのではなく、このように、プロジェクトがおかれた政治的あるいは文化的あるいは社会的状況のなかでいつでも発生するのである。とくにレンヌは伝統的に地域主義について自覚的であり、こうした背景があって建築家はこの伝統の素材を採用したのであろう。

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 多機能だが内部空間は読解が容易である。この地上階ですべての目的地が明示されるようになっている。ここは建物の内部でありながら、都市空間であるといえる。図書館部分からは外が眺められる。机はすべてカンチレバーで張り出した窓際にあり、レンヌ市の都市景観を眺めながら読書することになる。なお6階は「文化遺産patrimoine」の階であり、ブルターニュに関連した、歴史、地理、地方誌、建築、ツーリズム関係の書籍が並べられている。

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